「やる気の出る」社内報を、約60年にわたり継続発行
——貴社の社内報についてお聞かせください。
弊社の社内報「躍進」は、1962年、創業者の永谷 嘉男の発案で創刊され、現在（2019年2月時点）650号まで、毎月発行を続けています。全国のグループ会社や工場に編集部員をおいて情報を収集し、年に1回は、全員で本社に集まり編集会議を開催。この会議で、創刊号に掲載された永谷 嘉男の言葉「今迄の社業が余りにも急上昇であったが為めに、販売の面でも、生産の面でも、或いは社外問題にしても、社内問題にしても、或る程度の欠陥を残して来てしまった様な気がしますが、これからはその穴を一つ一つ丹念に埋めてゆきたいと思っています。この社内報もその一つです。」に込められた想いや、躍進の役割、①ベクトルを合わせる ②人々を結びつける ③時代をつなぐ、という3点を再確認しながら、ブラッシュアップをしていくための意見交換を行っています。
——どんな社内報をめざしておられますか。
躍進は、全従業員を対象として、経営方針やグループ各社のさまざまな動き、さらには社員の人柄が分かるような柔らかい記事まで幅広く取り揃え、この1冊を読むだけで、そのときのグループ各社の動きが一通り分かるという構成にしています。私は躍進の制作に携わって13年になりますが、こうした構成の中で、どのページも社員の「ためになる」「やる気が出る」ものにすることを主眼に起きながら、毎号試行錯誤をくりかえしています。
楽しく、分かりやすいレイアウトが魅力
——ビエントに制作をご依頼いただいた理由をお聞かせください。
ビエントさんには、私が躍進を担当して3年目、10年ほど前から制作を依頼しています。当時、躍進をより面白く、読みやすく、社員の興味をひくようなレイアウトに進化させたいと考え、6社にお声がけして、既存ページのリデザインなどを提出していただくコンペを行いました。その中で、ビエントさんの作品が一番、弊社が求めていた「社員が生き生きとしていて、楽しく、元気が出るような社内報」というイメージにマッチしていたことが、決め手となりました。リニューアル後は、手にとった社員から、「写真が映えるね」「読みやすいね」という声をもらうようになり、また、定期的に行う読者アンケートでの評価も向上しました。
——現在、制作を行う中でビエントにどのようなご感想をお持ちですか？
ビエントさんは、われわれの企画意図を汲み取ったうえで、最適なデザインに落とし込んでくださいます。私が原稿を書くことも多いのですが、校閲・校正としての指摘もくださいますし、何より、読みやすく、分かりやすいデザインに仕上げていただくので、安心してお任せすることができています。
より良い社内広報をともに追求していきたい
——躍進の今後の展開についてお聞かせください。
躍進はこれまで、表紙と裏表紙のみ4色、中面は2色で発行していましたが、2019年4月号から全ページをフルカラーに変更します。弊社では現在、「世界になくてはならない会社」を目標に掲げ、目標達成にかける社長の想いや、情熱を持ってミッションに取り組む社員の姿をリアルに伝えたいと考えたのも、そのきっかけの1つです。また、次々と生み出される弊社の新商品や、社員の表情なども、カラーになればより魅力が伝わり、身近に感じてもらえるのではないかと思っています。こうした取り組みも、ビエントさんのお力を借りれば、有意義なものになると確信しています。
——今後、ビエントに期待されるのはどんなことでしょうか？
ビエントさんには、毎月の社内報制作のほかに、会社案内や社史、経営理念の伝達ツールなど、さまざまな社内広報ツールの制作にご協力いただいています。われわれ社員だけではリソースも限られており、また視野が狭くなってしまうこともあります。ですので、さまざまなクライアントとお付き合いがあり、ノウハウをお持ちのビエントさんにブレーンとしてご協力をいただくことは、大変心強くもあり、実務面でも助かっています。こうした外部の方のご意見やご提案は、弊社にとっても非常に重要かつ有意義だと思っておりますので、ビエントさんには、これからも新しい知恵、新しい風を送っていただきたい。そして、それらを取り入れながら、より良い社内広報活動に取り組んでいきたいと思っています。
【株式会社永谷園ホールディングス】
1953年会社設立以来、「味ひとすじ」という企業理念のもと、創意と工夫でお客様においしさを提供。現在、国内外のグループ各社で、家庭用食品事業、業務用食品事業、中食事業、海外事業などさまざまな事業を展開している。
